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2024-02-23T10:36:05+09:00
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2016-12-14T00:00:00+09:00
新宿のクリスマス
https://www.adamas-japan.co.jp/publics/index/51/detail=1/b_id=119/r_id=21#block119-21
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<div>
<div> 砥石を眺めています。 砥石が私を、砥石の宇宙に引きずり込みます。 「理想の砥石を一緒に探しましょう」 砥石は船になります。
<div> 「私はあなたが探している砥石、早く私を探しに来て、私を見つけて、私はみんなを救える!」 どこかで、私を呼んでいます。 </div>
<div> 「会いたい、どこにいるの?」</div>
<div> 「会いたいと思っているだけでは駄目、探しに来て!」</div>
<div> 「探しに行く、今も探している。 でも探せなかったら?・・・」</div>
<div> 「あなたではない誰かが私を探してくれるわ、あなたではない誰かが・・」</div>
<div> </div>
<div> 1976年のクリスマスイヴは、雪が今にも降りそうな底冷えのする夜でした。</div>
<div> 1年ほど通った新宿のバーで人生初めてキープしたウイスキーのボトルに掛かった自分の名前、その名札を眺めながら、急に大人の男になったような気持ちを抑えきれずに幸せ気分に浸っていました。</div>
<div> 家族持ちはケーキを買って家路を急ぎ、若者たちは着飾ってデートコースに繰り出しているためか、お店はいつもより閑散としています。 クリスマスソングをジャズにアレンジした曲が静かに流れています。</div>
<div> そしてカウンターの前には、お気に入りの女の子がグラスを拭いています。 バーと言っても、素人っぽい私服の女の子がカウンターを挟んでカクテルや水割りを作ってくれる、懐がさびしい男に優しい料金のお店です。</div>
<div> ハンフリー・ボガートになった気分でグラスを傾けていると、「山瀬さんって言うんだ、私はフーコ、よく来て頂けるけど無口な人なんですね」と突然妄想の世界から引きずり出されました。 女の子に声を掛けられるなど、恋愛相談の話以外に経験のない私は、空耳を疑って思わず周りを見渡しましたが、その子しか傍にいません。 (無口なわけではなく、好きな子の前で話が出来ない半端な男なだけです)</div>
<div> 「私ね、ここは今日が最後の日なの、あさって田舎に帰るんです」 (えー) 「そうなんだ・・・」</div>
<div> 「私、ある人を探しているんです。 いいえ、私を探してもらっていると信じたいの。 でも今日でそれもおしまい」 「電話番号は? 住所は?」</div>
<div> 「私の電話番号は教えたんだけれど、事情があって番号を変えたの」 「僕に何をしてほしいの? 探偵ではないし、名前だけの情報で人探しは難しいよ」</div>
<div> 「自分でも分からない、なぜこんな話を・・・、クリスマスイヴのせいかしら、ごめんなさい・・・」 (あ、泣かしちゃった) </div>
<div> 「前の喫茶店で待っているから、お店が終わって僕で良かったら取り敢えず話を続けて」</div>
<div> </div>
<div> フーコちゃんは、6年前に田舎から友達たちと一緒に東京の縫製工場に就職しました。 </div>
<div> 3年前に旅先で、親切な若者と知り合いました。</div>
<div> 東京に戻っても何回か会ううちに、優しい彼を好きになってしまいました。 そして何回目かのデートの後で彼の家に呼ばれました。 東京の郊外の大豪邸で彼女は吃驚しました。 彼の両親は、「家族は? 仕事は?」 などと聞き出し、家柄が違い過ぎると怒り、彼の「結婚したい」という言い分を聞こうとしませんでした。 彼は、駅までフーコちゃんを送る途中で、「自分は家を出る。 今月のクリスマスの日に、新宿駅のいつものところで待っていて、必ず行くから」と言って、彼女を見送りました。 彼女は、クリスマスイヴの日の約束の時間に新宿駅で待ちました。 夜中まで待ちましたが彼は来ませんでした。 伝言板にもメッセージを残しました。 もしかしたらと思い、翌日も新宿駅で待ちました。 でも彼は来ませんでした。 彼の家に電話しましたが、「もう電話をしてこないで」と取り次いでもらえません。</div>
<div> 次の日に、彼のお姉さんが彼女のアパートに来ました。 「彼は、イギリスに留学している幼馴染のお嬢さんと、いまヨーロッパを旅行しているの。 彼の為を思うなら諦めて。 彼からの連絡も受けないようにして」と頼まれました。 そして何日も泣き明かした末、「彼が本当に私のことを好きなら、どんなことをしても待ち合わせ場所に来たはずだ、でも彼は来なかった」と思い、彼女はアパートも電話番号も変えてしまいました。</div>
<div> それでも、彼が一度だけ彼女を連れてきてくれたバーに、仕事が終わった後のアルバイトで勤めるようになりました。 未練だと解っていても、心のどこかで彼が自分を探してくれることに賭けたのです。 いつかこのバーに立ち寄るのではないかと。 あるいは、自分の勤め先を突き止めてくれるのではないかと。</div>
<div>(それも相手を探そうというならともかく、探してもらうのを待っているなんて無理だよなー。 だいたい、幼馴染の御嬢さんと結婚しているかもしれないし)</div>
<div> 「男の僕なら電話に出てもらえるかもしれない。 番号を教えて」</div>
<div> 躊躇う彼女から聞き出した番号に掛けると、彼は一昨年に家を出ていって、葉書でしか連絡が来ない、居場所を知っていたら教えてほしいとのこと。 (あれー、本当に彼はフーコちゃんを探しているかもしれない、でもどうやって会わせる?)</div>
<div> </div>
<div> 「今から新宿駅にいこう、駅のどこで待ち合わせたの?」 私は躊躇うフーコちゃんを誘い夜中の新宿靖国通りに出ました。 駅に彼はいませんでした。 辺りを探しましたが、もう夜中の12時を過ぎました。</div>
<div> (そうだよなー、無理だよなー、新聞の探し人欄にでも載せるように言ってみようか)</div>
<div> 「シンデレラにはなれなかったわね、山瀬さんありがとう」 (また泣かしちゃった)</div>
<div> </div>
<div> 泣いている彼女を一人では帰せなかったので、駅でタクシーに乗りました。</div>
<div> 少し酔っていた私は、女を泣かせる奴と運転手に思われたくなくて、「彼女は3年前に離れ離れになった恋人に今会いに行ったんだ。 3年間ずっと待っていたんだ、でも会えなくて。 彼女の助けにはなれなかったけれどいつかサンタがやって来るよね」 運転手は何も言いません。 クリスマスイヴも過ぎた通りをタクシーは走ります。 新宿の夜景が遠ざかっていきます。 「お客さん、彼もずっとあなたを探していたかもしれません。 今も探しているかもしれません」 何故か運転手が泣いています。 (涙もろい奴だ)</div>
<div> </div>
<div> 「クリスマスイヴの日は、家族に騙されてヨーロッパから帰れなかったかもしれません」</div>
<div> 「えっ?」 彼女は驚いて運転手の名前が書かれたカードを見つめ、それから涙をためた瞳で私を見て頷きます。 そして泣きながら彼の名を呼びます。 彼も彼女の名前を呼び返します。 後は言葉もなくただ泣き合っています。 (うそでしょ、まいったな・・・) </div>
<div> 「運転手さんここで降ろして下さい」 降り際に「メリークリスマス! 安全運転でね」と声をかけ、夜中の街を歩きだしました。 後ろから彼女に声を掛けられた気がしましたが、ハンフリー・ボガートはイングリッド・バーグマンをたしか振り返らなかったと思いながら、前だけを見て歩き出しました。 (あ、君の瞳に乾杯!を言うのを忘れた)</div>
<div style="margin-left: 10.5pt;">どこかでまた飲み明かしたくなりました。 「奇跡を起こしたサンタと、二人の涙に乾杯!」 「そして僕の涙に・・・メリークリスマス!」</div>
<div style="margin-left: 10.5pt;"> </div>
<div style="margin-left: 10.5pt;">2016年12月14日、いま私は砥石を探しています。</div>
<div style="margin-left: 10.5pt;"> </div>
<div style="margin-left: 10.5pt;">開発部 山瀬雅男</div>
<div> </div>
</div>
</div>
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2016-12-09T00:00:00+09:00
H28年度産お米の生産状況(仕事の合間に本場の米作りをしている社員のうちの一人です)
https://www.adamas-japan.co.jp/publics/index/51/detail=1/b_id=119/r_id=20#block119-20
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<div>● 3/末~4/下旬</div>
<div>・畦起こし:トラクターの入れない所を鍬、スコップで起こす。土日の数時間と会社帰り(20時~21時)これを2週間程度、腰に負担を掛けない様、徐々に作業時間を延ばす。</div>
<div>・肥料は微量元素(マンガン、マグネシューム、鉄、など)、米糠(窒素成分)など散布し、トラクターで擦り込む。</div>
<div>・水張し、均一の高さで代掻き(稲が根を張り易い様にドロドロにする)</div>
<div>● 5月連休</div>
<div>
<div>・田植えと同時に有機質60%の肥料も撒く。肥料は遅効性のもので収穫</div>
<div>● 除草</div>
<div>・5月後半頃より雑草が生え始める、除草剤散布(初期除草剤)。</div>
<div>・6~9月、前回の除草剤の効力が終わり始めると雑草が出始める。以後は手作業で一本ずつ草取り</div>
<div>特に7月~8月の猛暑は雑草も元気が良い為、土日以外にも出社前の4:30~6:00で2週間ほど草取り作業(他では見かけない!)、雨降りは蓑着用で作業(40年以上前の祖父のもの、周辺では皆無の格好、通気性が良く快適!、カミさんに頼んでも写真撮ってくれない)</div>
<div>・7月後半に共同でラジコンヘリでの害虫予防散布</div>
<div> *因みに両隣の他人の田んぼは極普通の作り方にて、猛暑時の病気、害虫の被害の差が明らかに有ります。</div>
</div>
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<div>● 水管理</div>
<div>・田植え後土日の日中以外は会社帰りの毎晩見回り。時期に応じて潅水、乾燥させて適正な根を生育させる。</div>
<div>・9月からは乾田化させ、米の胴割れの防止、コンバインが入り易い様にする。</div>
<div>
<div>● 稲刈り・乾燥・籾摺り</div>
<div>・9/20前後の好天の時に行う。稲刈りと同時に脱穀、稲わらをコンバインで細かく切断し、田んぼにばら撒く。 収穫量は9.3俵/反=558kg/10a 近隣の田んぼは 8俵強/反程度、そもそも川跡で収量が少ない場所だが。</div>
<div>・稲刈り直後、乾燥機に掛ける。温度は出来るだけ低温でゆっくりが望ましい。実際40℃以下で12時間程度、水分量は20%程度が14-15%になる様乾燥、急乾燥は胴割れの恐れ(アメリカなどは11%程度に管理)</div>
<div>・籾摺り、籾殻を取り除き玄米にし、30㎏袋詰め、保管。</div>
<div>● 籾殻撒き・擦り込み</div>
<div>・出た籾殻はすぐに田んぼに撒き、(60kg以上の袋で重労働)トラクターで擦り込む。稲わらと共に3年程で分解して有機肥料になる。 この作業は近隣の田んぼでは見かけません。 また、この擦り込みで、芽吹き始めた雑草の除草も出来る。</div>
<div>
<div>*毎年この作業です。日本人の食料と先祖伝来の生業を繋ぐ為。</div>
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<div>開発部 神田修一</div>
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2016-11-20T00:00:00+09:00
ホワイト・クリスマス
https://www.adamas-japan.co.jp/publics/index/51/detail=1/b_id=119/r_id=18#block119-18
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<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">商店街を歩くと、クリスマスソングが流れてくる季節になりました。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">子供たちは、プレゼントに期待を膨らませ、お父さんお母さんは今年のプレゼントは何にしようと悩み始め、若者たちは、恋人もいる人もいない人も、なにか特別なことが起きないかとわくわくしているでしょう。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">新宿のバーで一人で飲んだくれていた20代を過ごした私は、映画やテレビのドラマから、恋人たちのクリスマスを疑似体験をして楽しむだけです。(今でも)</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">25年位前になりますが、「映画みたいな恋したい」というドラマ・シリーズがテレビ東京で放映されていました。 夜の11時から30分位の番組でした。 その初回の放送が、クリスマスを題材にしたドラマで、主演は石田ゆり子さんと確か今井雅之さんです。 この時の石田ゆり子さんは、肩下までの髪のながさで、怖いくらい綺麗で可憐でした。(今のショートヘアも似合ていますが)</span></span></div>
<div> </div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">クリスマスの夜、公園の噴水の前で、白いコートの女性が佇んでいます。 その噴水の淵に、映画機材を近くに置いて立っているラフな服装の若者がいます。 二人は誰かを待っているようです。 公園の時計台は午後7時を指しています。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">1時間ほど時が過ぎ、待ち人は未だどちらも来ません。 若者は屈託のない笑顔で彼女に声をかけます。 「あの~、自分は仕事相手を待っているのですが早く着きすぎて。 お互いに待ち人が来ませんね。 映画のしりとりでもしませんか? 寒いし時間つぶしにもなりますよ」</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">「映画が好きなんですか?」 「はい、大好きです。 いつか映画を作ることが目標です」</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">二人は、噴水の淵に座って話し始めます。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">若者は、しりとりの合間にその映画の感動的な場面を情熱的に語ります。 彼女は楽しそうに耳を傾けています。 悲しい場面では瞳に涙をためて聴いています。 「私映画を見てなくてもあなたの話だけで映画を見た気になってしまいます」</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">若者は、耳を傾けて聴いてくれる彼女に、嬉しそうに話を続けます。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">時計は8時45分を指しています。 「ごめんなさい、私電話しなければ」 彼女は公園の公衆電話に駆け寄ります。 25年前ですから、携帯電話はありません。 でも硬貨の持ち合わせが無いことに気づき途方にくれます。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">「これを使ってください」 彼が駆け寄って彼女にテレホンカードを渡します。 「ありがとう」 彼女は恋人に電話します。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">「どうしたの、私時間を間違えたかしら?」 「いやごめん、風邪をこじらせて起き上がれないんだ」 電話の向こうから聞き覚えのある曲が流れています。 彼女の女友達がいつも聞いている曲です。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">「誰かいるの?」 「・・・」 「誰かいるのよね?」 「・・・」 女性が電話に出ます。 その女友達でした。 その子は彼女の幼馴染で、小さなころから彼女の持ち物をいつも欲しがっていた子でした。 彼女は泣きながら電話を切ります。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">噴水の淵に佇んでいる若者にテレホンカードを返しに行きます。 若者は涙を流す彼女を見つめて、黙って受け取ったカードに何かを書きます。 「これプレゼント」 カードには、「メリークリスマス」と書かれていました。 「ありがとう」 カードを受け取り彼女は公園を立ち去ります。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">失意の彼女は駅への帰り道を歩いています。 商店街からホワイト・クリスマスの曲が流れてきます。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">I’m dreaming of a white Christmas just like the ones I used to know<br />
Where the treetops glisten and children listen to hear sleigh bells in the snow</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">彼女は何かを置き忘れたように立ち止まります。 静かに、その曲に耳を傾けています。 そして公園に向かって走りだします。 息を切らせながら走っています。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">公園に着くと若者は未だ所在無げに噴水の淵に座っていました。 そして彼女を見て、「どうしたの?」 彼女は精一杯の大きな声で若者に言います <span style="font-family: "tsukugopro-e";">「メリークリスマス!」 </span></span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">二人は笑いながら見つめ合います。 「今夜は素敵なクリスマスだ」 「そうね」</span></span></div>
<div> </div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">今でも、ホワイト・クリスマスの曲を聴くと、あのドラマの公園の情景を思い出します。</span></span></div>
<div> </div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">開発部 山瀬雅男</span></span></div>
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2016-11-14T00:00:00+09:00
ゆらいでいます
https://www.adamas-japan.co.jp/publics/index/51/detail=1/b_id=119/r_id=17#block119-17
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<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">私は「ゆらいでいます」</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">みんな「ゆらいでいます」</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">世界が「ゆらいでいます」</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">宇宙の始まりが「ゆらいでいた」ためです。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">何も無いのに、突然現れて、突然消え去ります。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">あるのに、見ようとするとなくなります。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">ないのに、気が付くとあります。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">「ゆらいで、ゆらいで、ゆらいでいます」</span></span></div>
<div> </div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">開発部 山瀬雅男</span></span></div>
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2016-11-13T00:00:00+09:00
ゆらぎ
https://www.adamas-japan.co.jp/publics/index/51/detail=1/b_id=119/r_id=15#block119-15
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<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">極小の大きさだったと考えられる宇宙の始まりを理解するのに「量子論」という極小の事象を説明する科学が必要とされてきています。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">「相対性理論」で有名な e=mc2 から 宇宙の最初ではエネルギーの存在が必要になります。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">ではそのエネルギーはどこから?</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">「量子論」の「不確定性原理」によると、その空間のエネルギーもゼロのままではいられません。 ごく短時間(10のマイナス20乗秒以下)では、場所ごとのエネルギーの大きさは一つに定まることなく(エネルギーと時間の不確定性関係)エネルギーの値はゼロになったり、非常に高いエネルギーを持ったりします。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">このように、物理的な状態が一つに定まらないことを「ゆらいでいる」といいます。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">上述の相対性理論では、エネルギーは物質の質量に転換できます。 このため、非常に高いエネルギーを持った場所では、そのエネルギーが粒子に変わります。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">しかし、出来た粒子はすぐに消滅して元の状態に戻ってしまいます。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">このようなことが、宇宙が誕生するときに起こっているようです。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">宇宙の大きさが、10のマイナス33乗cmより小さいときは、宇宙の存在自体が「ゆらいでおり」宇宙自体が生成、消滅を繰り返していたのはないかと考えられています。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">なんと「はかない」宇宙だったのでしょう。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">あるとき、生成した極小の宇宙が、消滅することなくそのまま存在を続けて、インフレーションと呼ばれる爆発的な膨張を経てなぜ我々の宇宙のように膨張が継続していくような形になったのでしょう。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">それを理解するために「トンネル効果」という時間と場所の壁を通り抜ける現象が導入されます。 「半導体技術」にかかわる技術者や研究者の方がよく理解されている「トンネル効果」です。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">その「トンネル効果」により、極小の宇宙が大きさを持つ領域に山を越えて出現したという説が有力になっています。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">素粒子や電子にとって、この壁抜け現象は容易に発生できる現象です。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">この宇宙の始まりについて考えている科学者たちの理論を勉強していくと、どんな宗教の経典を読むよりも荘厳な気持ちになってきて、もっともっとご紹介したいのですが、別の機会にするとして、この「ゆらぎ」の「美しさ」「はかなさ」(見たわけでも聞いたわけでもないですが、心で感じることはできます)がもっと理解しやすい理論が見出されて、多くの人が宇宙の始まりに思いをはせるようになれば、人間同士の些細な争いなどとるに足りないものとされる世の中が来ると思います。</span></span></div>
<div> </div>
<div> </div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">開発部 山瀬雅男</span></span></div>
<div> </div>
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2016-11-12T00:00:00+09:00
乱れる
https://www.adamas-japan.co.jp/publics/index/51/detail=1/b_id=119/r_id=14#block119-14
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<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">秋色の 朝に心 ととのえど 夕に乱れし 心恥ずかし</span></span></div>
<div> </div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">開発部 山瀬雅男</span></span></div>
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2016-11-06T00:00:00+09:00
宗教
https://www.adamas-japan.co.jp/publics/index/51/detail=1/b_id=119/r_id=16#block119-16
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<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">「一人で妄想ばかりしている人がいたら人はそれを精神異常者と呼ぶ。 大勢で妄想ばかりしていると人はそれを宗教と呼ぶ」 という言葉を誰かが言っていましたが、自分は神社の素朴で荘厳な雰囲気の中にいるときは、心が洗われる気持ちになります。 (心がけがれているからそういう気持ちになるのかもしれませんが)</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">それは、「妄想」と呼ばれる気持ちではなく、「同調」とか「共振」という言葉に近い気がします。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">美しい絵や音楽、感情を揺さぶる文章に出会った時も似たような気持になります。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">美しい女性に出会う場合は、「乱心」するかもしれませんが。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">世界の宗教者たちが、戒律や偏狭さを説く代わりに、ものの美しさや、はかなさ、他者の存在への理解や尊敬を説くようになれば、宗教が妄想に例えられるようなことがなくなるのではないでしょうか。</span></span></div>
<div> </div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">開発部 山瀬雅男 </span></span></div>
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2016-11-05T00:00:00+09:00
新潟のお酒
https://www.adamas-japan.co.jp/publics/index/51/detail=1/b_id=119/r_id=11#block119-11
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<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">新潟は、日本一の酒どころです。 蔵元数92蔵、酒の消費量3000万L/年、これはどの県にも負けていない数字だと思います。 豊富な雪解け水は、山の地面に吸い込まれながら川に辿り着き、厳しい冬の低温とともに酒の醸造に最高の水と気候を提供しているためです。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">当然、当社内にも底なしの大酒飲みが群がっているらしく、事実酒のうんちくを語らせたら止まらない社員は多いです。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">ここで、「いるらしく」という言葉を選んだのは、その「底なし」状態を目にすることが殆ど無いためです。 つまり、新潟県の人たちと酒を飲みに行くという機会が殆ど無いのです。 私が特別嫌われているのでないことを祈りますが、他の社員同士が会社の帰りにつるんで飲みに行くという話もあまり耳に入ってきません。 では、日本一の消費量を誇る酒はどこで飲まれているのでしょうか? 酒屋で売っているお酒や、酒場で飲めるお酒は、本当はよそ者用のダミーで、新潟県人だけが知っていて、よそからくる人間は滅多に目に出来ない幻のお酒があるのではないか? 新潟県人がどこで飲んでいるか気になって、秘密の洞窟や、庄屋さんの屋敷の奥まった鍵のかかる部屋、新潟県人しか知らない絶景の見える場所で、「こんな美味い酒をよそ者になんか飲ませるか」と微笑みながら、夜な夜な当社の社員たちが飲んでいるという妄想をすることが増えてきています。</span></span></div>
<div> </div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">開発部 山瀬雅男</span></span></div>
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2016-11-04T00:00:00+09:00
新潟でしか
https://www.adamas-japan.co.jp/publics/index/51/detail=1/b_id=119/r_id=13#block119-13
1
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">ひと月位前の秋の気配が少しずつ漂い始めたころ、アパートの近くでお祭りがあり、どんなお祭りだろうと見に行きました。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">売り物の山車のパーフォーマンも面白かったのですが、やはりお祭りといえば屋台です。</span></span></div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">小腹もすいていたので、何を食べようか冷やかしながら歩いていたのですが、屋台で「イタリアン」という暖簾を見つけました。 遠見ではスパゲッティ・ナポリタンような感じでしたが、食べてみたら焼きそばにトマトソースがかけられているものでした。 しかし、これがまた美味いのです。 このイタリアン料理は、多分ですが新潟県だけのものだと思います。 次にお目当ての「ぽっぽ焼き」を買いました。 これは昨年も、この「ぽっぽ焼き」発祥の地の新発田市で食べたのですが、なぜか1セット15本も有って、全部食べたら腹を壊して大変な思いをしました。 今年は9本セット(これが最小単位です)にしましたが、やはり美味いし、腹の具合もその後順調で、新潟名産のグルメを満喫しました。 「ぽっぽ焼き」は昔の小学校の給食で出た蒸しパンを小さく補足した形のもので少しの甘味が上品です。 先日、神奈川の実家に帰る途中で新幹線の新潟駅構内売店で売っているのを見つけ、9本セットを高崎につく前に平らげていました。 ビールのおつまみとしても最高でした。 これに有名な「笹団子」など新潟県でしか味わえないグルメがありますが、隠れたグルメもまだまだありそうで楽しみです。</span></span></div>
<div> </div>
<div><span style="font-family: "tsukugopr5-m";"><span style="font-size: 120%;">開発部 山瀬雅男</span></span></div>
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2016-10-13T00:00:00+09:00
当社社員
https://www.adamas-japan.co.jp/publics/index/51/detail=1/b_id=119/r_id=10#block119-10
1
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">本日、40代後半から50代前半に働いていた会社の上司から「お前のところのHPを見たが、良い社員が揃っているな。 大事にしろよ。」と励まされました。 その午後、派遣会社の営業の方が「こんな社員の方々がいる会社なら安心してスタッフを派遣できます。」と言われ、営業トークもあったと思いますが、自分のことが褒められた訳でもないのにとても嬉しかったです。 当社には、自分の人生と真面目に向き合い、黙々と責任を果たし、将来の自分の成長も見据えている、そんな粒ぞろいの社員は他にも大勢います。</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">自分の年を考えると彼ら、彼女たちの成長を見届けることは叶わないかもしれませんが、この人たちが5年後も10年後も明るく元気に働ける会社の基礎つくりに自分が少しでも役に立てるよう、自分も成長していかなければならないと、身の引き締まる思いです。</span></span></div>
<div> </div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">開発部 山瀬雅男</span></span></div>
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2016-10-09T00:00:00+09:00
混ぜるということ
https://www.adamas-japan.co.jp/publics/index/51/detail=1/b_id=119/r_id=8#block119-8
1
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">このホームページの、製造工程の頁で、材料を混ぜることが砥石製造の一つの要であることを述べています。 アダマスに入社するまでは、あまり興味のある分野ではなかったが、材料を混ぜる工程の当社の熟練工の手捌きを見ているうちに妙に気になる作業になってきました。</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">私は、元々神奈川県人であるが、今は昔からの新潟県人のような顔をして当地に単身赴任しています。</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">部屋に閉じこもるのが嫌いなのと、趣味もほとんどないので、会社にいないときはお風呂(出来れば温泉)に入るのが唯一の楽しみです。 アパートのお風呂は、ビジネスホテルの風呂をさらに小さくしたようなバスで楽しみも半減するのだが、外の風呂ばかり入っていると経済的に持たないので、ここではアパートのお風呂の話をします。 みなさんご存知の方も多いと思いますが、水は4℃の液体状態のときが一番密度が高くそれよりも熱いお湯は密度が低くなる(同じ体積で比較すると軽くなる)ので当然風呂桶の上の方に移動します。 熱いほど密度が低くなるので一番熱いお湯が風呂桶の最上面に漂います。 今までは無造作に片足を入れてぐるぐる回したりしていたのですが、「混ぜる」ことに目覚めた私は、どのように掻き混ぜたら、風呂桶内の水を最も早く均一な温度に出来るか日夜研究し続けました。 その結果足をひたすら前後に動かすと早く温度が均一になることを発見しました。 回転流はあまり上下の水を置換させることに役立たないようです。</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">もう一つ分かったことは、お風呂の中で手足を動かすことは、ダイエットにも効果がありそうということです。</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">さらに、雪かき用のスコップで掻き混ぜを試みたのですが、腕の筋肉が悲鳴を上げて、数日間お箸を持てなくなりました。</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">ところがこのスコップを掻き混ぜるのではなく杖の様に風呂桶の底に立てかけて、足で掻き混ぜたらさらに著しい効果を得られました。</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">ここではたと気が付いたのですが、これは流体力学で言うう「乱流」と「整流」の違いにあるのではないか?液体を混ぜるのは整流よりも乱流の方が効果があるのではないかと思い至りました。</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">こんなことは流体力学を学んでいる或いは教えている人たちにとっては、「砥石を持つと何かを削りたくなる」位に当たり前のことなのでしょうが、私はそれに気が付くまで1か月の時間を費やしてしまいました。。</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">では当社で行っている固体の粉や粒を均一に混ぜることが出来ているメカニズムは?</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">どうやって均一に混ざっていることを確認しているのか?</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">どこまでの不均一さを許容しているのか?</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">宇宙の始まりがいまだに多くの物理学者の間で議論されているように、私が究極のところまで理解しているかどうかは、まだ自信がありませんが、当社の先輩技術者の方々に教わりながら第二弾としていつかお話をしたいと思います。</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">余談ですが、宇宙の始まりについては「無」と「素粒子」の間の「ゆらぎ」「不確定性」に起因しているようだという説にまとまりつつあるようです。</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">この「ゆらぎ」という言葉は私がとても好きな言葉です。</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">理由は別の機会で。</span></span></div>
<div> </div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">開発部 山瀬雅男</span></span></div>
<div> </div>
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2016-10-08T00:00:00+09:00
砥石の不思議さ
https://www.adamas-japan.co.jp/publics/index/51/detail=1/b_id=119/r_id=7#block119-7
1
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">当社の砥石を構成している材料は、粒状のダイヤモンドと紛体状の結合剤(樹脂または金属粉)の微粒子である。 結合剤については、理想的に焼結できれば、それぞれ合金化・高分子化が完成し、その分布のばらつきはその中に吸収されてしまう。 しかし砥粒は焼結後もその形態をそのまま維持する。 その一つ一つを砥石の座標の中でどの位置に配置するかを制御するのは当社の技術では(おそらく他社の技術でも)不可能である。 何年か前に、メッキ方式の砥石でピンセットを使って砥粒を並べるという実験をされた先生の文献を垣間見たことがるが、その労力は尊敬するがとても自分でやる気が起きる実験でなかったことは覚えている。(もしかしたら半導体製造の後工程で使うボンディングマシンのようなロボットを流用すれば可能かもしれないが、砥粒は結晶の向きでも研削性能が異なるらしいので画像判別装置も必要となるであろう)</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">従って砥粒の分布のバラツキ状態もミクロ的に見れば密集している個所と疎な個所が存在する。</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">砥粒の粗密な状態によって、研削の特性も性能も異なるはずである。 一つの砥石の中に、違う種類(違う集中度)の砥石が混在していることになる。 しかし、当社の製品で、同一種類の砥石間で特性や性能が異なる(製品バラツキ)は滅多に見られない。</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">この現象を、数学的に証明できると思うが、いつか挑戦してみたい。</span></span></div>
<div> </div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">開発部 山瀬雅男</span></span></div>
<div> </div>
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2016-10-02T00:00:00+09:00
砥石の難しさ
https://www.adamas-japan.co.jp/publics/index/51/detail=1/b_id=119/r_id=6#block119-6
1
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">私は、半導体製造装置等のメーカーで、45年間開発・設計畑を歩んできました。 現役の設計者として装置全体の構成を任されていた時は、平均1万点以上の部品の仕様を決めていかなければなりませんでした。 今ではそういう装置メーカーもユニットのアセンブリー会社に変化しつつあると聞いていますが、それでも数百点のユニット点数があるでしょう。</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">いま、私がアダマスで製造にかかわっている砥石製品は、砥粒、数種類の結合剤材料の構成のみで、数点の構成要素から成立している製品がほとんどです。 他の同業メーカーの砥石も、ほとんど同じだと認識しています。 この数点の材料の組み合わせで、他社製品に対して差別化したものを適時開発していかなければ生き残っていけないのが砥石市場です。</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">では、この数点の構成材料でどのように差別化するかということですが、そこに製造工程のノウハウが加えられるのです。 どの砥石メーカーも門外不出、秘伝中の秘伝ノウハウがあります。</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">それは、ある部分で錬金術や魔法的な面を見せるときがあります。</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">当社でも、その方法で多くの優れた砥石を世に送り出しているので、そんな魔法がとても神秘的で魅力的です。</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">多分、歴代の陶芸の名人たちと共通する波長を当社の技術者たちは持っていると思います。</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">その中に入って、自分が経験してきた科学的な思考や行動が、優れた砥石を作り出していけるかどうかは、全く分かりませんが、人生の最後の炎を燃やすに値する分野と思い、日々奮闘しております。</span></span></div>
<div> </div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">開発部 山瀬雅男</span></span></div>
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2016-10-01T00:00:00+09:00
マイブーム言葉集
https://www.adamas-japan.co.jp/publics/index/51/detail=1/b_id=119/r_id=5#block119-5
1
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">最近、私の心の中で連発している言葉集。</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">「が~ん」 「あっ」 「うっ」 「えっ」 「しょぼ~ん」 「まさか」 「つかれた~」 「たすけてぇ~」 「それはないだろ~」 「どこに置いた~?」</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">たまには言ってみたい言葉集。</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">「やったぁ~」 「おっと、礼はいらないぜ」 「ただの通りすがりのもんだが」 「君の瞳に乾杯!」</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">10年後にまだ新潟にいたら言っていそうな言葉</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">「あなた変わりはないですか、日ごと寒さが募ります」 </span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">「こんな上手い米と酒が飲めて、もう思い残すことはない」と毎日言っている。</span></span></div>
<div> </div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">開発部 山瀬雅男</span></span></div>
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2016-09-29T00:00:00+09:00
開発
https://www.adamas-japan.co.jp/publics/index/51/detail=1/b_id=119/r_id=4#block119-4
1
<div>
<p><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">当社の開発部で働くために、遥か神奈川から赴任して1年以上になります。 開発と言っても、国立大学の研究室や大手企業の研究所で進められているゼロから1をつくるような、科学の根源にかかわるようなものをやっている訳ではありません。 ゼロから1にするわけですから、無限大の努力と天才の頭脳が必要になるわけですが、それでも世の中に成功例として発表されるものは、0.1%(1/1000)以下でしょう。</span></span></p>
<p><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">当社の開発部が目指しているものは、世の中にある材料や、既成の技術を組み合わせて新しい砥石製品を作れないかに挑戦している、いわば1を100にするような開発です。 無限大に比べれば、100倍ですから、実現に至るの確率は遥かに高くなります。</span></span></p>
<p><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">そこに、大手企業や研究機関の様に、資金も人材も時間も多くを投入できない中小企業でも可能な開発のチャンスが生じます。</span></span></p>
<p><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">また中小企業は、開発したものが売れないものであった場合、そのダメージは大手企業の比ではありません。 したがって当社の開発部は営業との緊密な連携で、売れないものが出来ないように軌道修正しながら開発を進めていかなければなりません。 また当社にとって開発目標が大きすぎて身の丈に合わない場合でも、その成果物が市場獲得の大きな可能性を有している場合には、可能な限りの外部リソースの助けを借りることにも躊躇する理由はありません。 平成26年度、27年度の「ものづくり・商業・サービス革新補助金」を2年連続採択されたことや、平成27年度の戦略的基盤技術高度化支援事業に採択され、山形工業技術センター、山形大学、彌満和製作所、岩手大学などからの技術支援を受けることにより、外部資金と人材、知財を得られるようになりました。 新潟の小さな砥石企業から、画期的な製品が発表されることを楽しみにお待ちください。</span></span></p>
<p> </p>
<p><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">開発部 山瀬雅男</span></span></p>
</div>
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2016-09-16T00:00:00+09:00
癒し
https://www.adamas-japan.co.jp/publics/index/51/detail=1/b_id=119/r_id=2#block119-2
1
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">新潟に単身赴任して、1年以上経ちました。 神奈川の愛犬の写真を眺めるのが唯一の癒しになっています。</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">新潟で散歩している犬を見ると、愛犬と重なって見えなくなるまで追ってしまいます。</span></span></div>
<div> </div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">今年の5月中旬から7月にかけて、日曜日のお昼前後だけ会社の敷地の前の道路に佇んでいる犬がいました。 首輪をしていたのですが、首輪も体も汚れきっていて、歩き方からかなりの老犬のように見えました。 話しかけると首をかしげて聞き入ってくれるような素振りを見せます。 15分位すると、草叢の方に去っていくのですが、時々後ろを振り返ってくれます。 名前を付けてあげようかとも思いましたが、飼い犬だったようで、多分名前が既にあるのにあの名前を付けるのも失礼かなと思い、「やぁ」とだけ呼んでいました。 昼食用のパンをあげようとしても近寄っては来ないし、逃げるわけでもありません。 1月位して、遠くに離れて見ていると、道路に置いたパンを加えて去っていきました。 会社で飼うことが出来たらと思いましたが、無理な願いなので、まあ日曜日だけ会えればいいかと思っていましたが、それから3回目くらいの日曜日にいくら待っても、その犬は来ませんでした。 それから2度と会うことなく今日まで来ましたが、犬の去った方を見ては、2か月以上の間、話し相手になってくれたことを思い出し無事でいてほしいと祈っています。。</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">なぜ、平日でもなく土曜日でもなく日曜日だけ見かけたのだろうと今でも不思議な犬でした。</span></span></div>
<div> </div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">開発部</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">山瀬雅男</span></span></div>
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2016-09-11T00:00:00+09:00
半導体と民主主義
https://www.adamas-japan.co.jp/publics/index/51/detail=1/b_id=119/r_id=1#block119-1
1
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">技術資料の「Si 内の不純物と半導体特性の理解のために」をもし閲覧した方がおられるなら、ドナーとアクセプタ密度差によって、半導体がN型かP型かのどちらからの特性をもつことをご理解いただけたと思います。 ここでその密度差がほんのわずかでもN型かP型になります。</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">今年は参議院選挙の年でもありましたが、当社の所在地である新潟でも、真夜中まで与党候補と野党候補が競り合い、それぞれの候補者に投票した有権者は、やきもきしながら開票速報に見入ったと思います。</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">このアナログ的な戦いの結果、当選者と落選者が現出して、片方の陣営にとっては議席が1か0かのデジタル的な結果になってしまいます。</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">多数決を主な道具として体制を維持する民主主義と半導体との類似性に興味を抱かざるを得ません。</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">しかし、半導体の場合はその差が縮まるほど、半導体の特性が不明瞭になってきます。 つまり導体の領域になった時にその抵抗値は大きくなってしまいます。</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">民主主義の場合も、当選者は僅差の勝利の場合は、その対抗する陣営の意見を考慮せざるを得ません。</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">これから半導体業界を目指される若い方々も、半導体の特性と民主主義の類似性を思い出して、選挙に参加して頂ければと願う次第です。</span></span></div>
<div><span style="font-size: 120%;"><span style="font-family: "tsukugopr5-m";">開発部 山瀬雅男</span></span></div>
<div> </div>
<div> </div>